野幌森林公園 1周にチャレンジ!

2018年9月16日

野幌森林公園地図

地図は「JSMAP2地図 国土基本情報20万 札幌」を使用

札幌市の東端に位置する野幌森林公園は、江別市や北広島市にまたがる大きな森の公園です。札幌市のエリアは北海道博物館や開拓の森で境界になるため、大部分は江別市の敷地になります。

公園だからウォーキングで1周なんて訳ないと簡単に考えてはいけません。今回用意したコースは1周16kmにも及び、歩き通すのに1日を必要とします。歩きやすい靴と、水と食料を用意して歩いてください。トイレは各所にあるので、そこは安心です。

それでは、1周する場合の一例を紹介します。

スタート地点

スタート地点は、札幌市街から一番近い瑞穂口が良いでしょう。行くには、南郷通りをひたすら東へ進んでください。南郷通りの終点になっても東へ進み、北星学園大学付属高校の前を横切ります。道が細くなって不安になりますが、江別市に入って進んだ先に瑞穂口があります。ここに車を置きましょう。

①下野幌線

タチツボスミレ

「オオタチツボスミレ」

準備ができたら、南へ進む下野幌線へ進みましょう。最初は沢を横切る道を進むため、若干の登り下りがあります。そして、テクノパークの裏側を道は進みます。テクノパークの裏側付近に、桜の植林地?があります。ここは花を見ることしかできないので、静かな花見ができるでしょう。

道端には野花がいっぱい咲いています。エゾエンゴサクの大群落が見事で、道はとても華やかです。しばらく進むと、林の中の道になります。この周辺はクマゲラが良く姿を見せます。鳴き声に特徴がありますから、見つけやすいでしょう。

⑥中央線

さらに進むと下野幌線は進路が東に変わり、野幌森林公園の主動脈である中央線に出ます。ここから中央線を南へ歩きます。進んですぐに登満別線の入り口があるので、そちらに入ります。一度休憩をしたい人は中央線をそのまま進み、トド山口へ出ると良いでしょう。

②登満別線

ミドリニリンソウ

「八重のニリンソウ」

登満別線は、野幌森林公園内では最も自然が濃いエリアです。歩く人も少なくて静かな山歩きができます。この道沿いに咲くニリンソウは変種が多く、さまざまな形のニリンソウを見ることができます。ミドリニリンソウや八重のニリンソウを見たい人におすすめです。

進んで行くと、登満別口に出ます。

③志文別線

オオバナノエンレイソウ

「オオバナノエンレイソウ」

登満別口には、かつて「森林の家」があったのですが、取り壊されてしまいました。でも、広い駐車場があるので、ここを起点にしても良いでしょう。

山の家

「在りし日の森林の家」

志文別線に入り、北へ向かいます。この周辺にはエゾマツコースやモミジコースなど短い遊歩道があるので、軽く歩きたい場合に使うと良いでしょう。また水芭蕉も多く、札幌周辺で楽しむならここがおすすめです。

志文別線の野花のおすすめは、オオバナノエンレイソウです。道は全般的に明るいので、気分も晴れやかに歩けるでしょう。

進んで行くと二股になるので、四季美コースへ入ります。疲れてしまった人は、もう片方の志文別線をそのまま進みましょう。今回の1周コースをショートカットできます。

④四季美コース

四季美コースは、沢を横切り池のほとりを進む、水辺を楽しむ道です。大沢の池の南側を道は進みます。近くには野幌総合運動公園江別市森林キャンプ場がありますが、直接行くことができません。市街地に近くても奥深さを感じることでしょう。

進んで行くと、大沢コースと合流します。

⑤大沢コース

エゾフクロウ

「エゾフクロウ (小さいのでわかりずらいです)」

大沢コースは、野幌森林公園の銀座通りと言えるほど人が多いコースです。このコースは野鳥を多く見ることができるので、注意して歩きましょう。とくに、エゾフクロウを見れるチャンスが多いです。その他、ハシブトガラやシジュウカラなどのカラ類、ヤマゲラやオオアカゲラなどのケラ類を多く見ることができます。

道を南下して進んで行くと、大沢口へ到着します。大沢口は一番賑わうアクセスポイントのため、駐車場がいっぱいになることがあります。

ここには、野幌森林公園の中心施設である「自然ふれあい交流館」があります。ここまで来れば、今回の旅の山は越えたと言えます。ゆっくり休憩すると良いでしょう。

⑥中央線

OpenStreetMapを使った日本周遊マップでもルートが確認できます

大沢口からは、最初に少しだけ歩いた中央線を500mほど歩きます。でもすぐに中央線を離れ、瑞穂連絡線へ入ります。

⑦瑞穂連絡線

瑞穂池

「瑞穂の池」

瑞穂連絡線を進むと、北海道百年記念塔や開拓記念館への道の入り口があります。でも寄って行く時間はないと思うので、先を急ぎましょう。

道は下りになって、瑞穂の池のダム下へ出ます。野幌森林公園内には、ため池が多くありますが、瑞穂の池は最大です。休憩スペースがあるので、ここで休憩しましょう。いよいよ1周の旅も終わりです。瑞穂の池は解放感に溢れる池なので、眺めも良いです。特に紅葉の時期がおすすめです。

十分休んだら、最後のひと踏ん張りです。

⑧瑞穂線

瑞穂線に入るとすぐに急登になりますが、ここを越えればもう苦しいところはありません。旅を思い返しながらしばらく歩けば、瑞穂口へ到着です。お疲れ様でした。

紅葉がきれい!

野幌森林公園の紅葉

野幌森林公園の森は、想像以上に紅葉がきれいです。紅葉は、主な観光地の紅葉が終わった10月下旬から11月初旬にピークを迎えます。最後の紅葉を楽しむ場所として、おすすめです。

朝早く出発して、1周を成し遂げよう

自然ふれあい交流館

出典:北海道博物館 自然ふれあい交流館

野幌森林公園は広大な森です。トド山口が南端ですが、森自体は野幌原生林として北広島市へと続いています。

1周は少しきついかもしれません。野幌森林公園の入り口は各所にあるので、回数に分けて公園のエリアを歩くのも良いでしょう。大都市圏にこれだけの自然が残っているのは驚くべきことです。その割には利用したことがない人も多いと思うので、一度歩いてみてはいかがでしょうか。

令和元年にヒグマ現れる

野幌森林公園にはヒグマはいなかったのですが、令和元年の今年6月にヒグマが現れました。最初は立命館慶祥中・高で見つかり、その後は北海道情報大で見つかりました。つまり、野幌森林公園を南から北へ縦断したことになります。

野幌森林公園でヒグマが見つかったのは、78年ぶりのことだそうです。今までヒグマの心配をまったくせずに支線の道を歩いていましたが、今後は警戒が必要です。これから先の動向に注意してください。

⇒捕まったようですが、歩く時は注意しましょう。