一本山展望タワー~カタクリの咲く丘 [中札内村]

2019年1月3日

昭和の時代には、見晴しの良い丘に展望台が良く作られました。それらの多くは老朽化で取り壊されましたが、中札内村にある一本山展望タワーは今もひっそりと立っています。

その一本山展望タワー自体は28mほどの高さしかないのですが、小高い丘の上にあるので展望が抜群です。また、特にタワーに興味のない私が良く行くのには理由があります。

それでは、中札内村観光の穴場である一本山展望タワーを紹介しましょう。

1.一本山展望タワーについて

出典:youtube

一本山展望タワーは、鉄骨の骨組みに木材を張り付けてできています。ビルで言えば6階建てに相当するでしょうか。最上階がデッキになっていて、360度見渡せます。また双眼鏡も用意されていて、意外に設備の良いタワーです。

デッキからは十勝平野が一望できるだけでなく、日高山脈の眺めが秀逸です。もっと有名になっても良いと思いますが、欠点もあります。それは駐車スペースから一本山展望タワーまでを階段で登る必要があり、足腰に不安のある方には厳しいです。そしてタワーは垂直の鉄棒を組み合わせた構造ですが、揺れます。風が吹くと揺れるほか、頂上での人の移動でも揺れます。登る時は、他に人がいない時が良いでしょう。

カムイエクウチカウシ山方面の眺めです。氷河に削られた鋭い山容が特徴的です。

ペテガリ岳方面です。ペテガリ岳は、標高こそ中央部の山よりも低いですが、東面のカールが大きくて迫力のある山容で目立ちます。

一本山展望タワーも、出来てから時が経っています。近い将来に閉鎖になると思うので、早めに行くことをお勧めします。なお、11月から4月下旬までは冬季閉鎖されているので注意です。

2.付近はカタクリの宝庫

何故か十勝では、カタクリの生育地が偏っています。それに大群落は、広尾方面の南部に限られます。そのような中で、一本山展望タワーの駐車場からタワーにかけて、カタクリの大群落があります。これは人工的に増やされたものと思いますが、見ごたえ十分です。ここのカタクリの大群落を目当てに、私は良くここを訪れます。

開花時期のベストは、4月下旬です。他にもエゾエンゴサク福寿草など春の花が多く咲きますから、野花観察の場所としてもおすすめです。

カタクリ
については、姉妹サイト「Wildflower北海道」でも紹介しています。よろしければどうぞ。

3.西札内ダム

一本山展望タワーから見下ろした位置に、西札内ダムがあります。川の規模とは不釣り合いな大きなダムですが、治水用とのことです。ダムの下は公園になっていて、昔はここからも一本山展望タワーへ行けました(今は封鎖されています)。

4.まとめ

一本山展望タワーへの道案内は少なく、地元でも知る人は少ないです。恐らく、西札内ダムの整備と一緒にできた施設と思いますが、もう少し活用されても良いと思います。

一本山展望タワーだけでは時間もそれほど掛からないので、札内川上流へ向かってピョウタンの滝まで行くと良いでしょう。