ラズベリーパイでキャラクタLCDを使ってみる ~ SC1602BSLB

2019年3月17日


「以前に購入してあったSC1602BSLB」

前回に7セグメントLEDを使ってみましたが、表示が良く見えないことから中止しました。そこで、同じく購入してあったけど使っていなかったキャラクターLCDを使ってみることにしました。

1.SC1602BSLBを使う

使っていなかったキャラクタLCDは、SC1602BSLBという型番のものです。秋月電子から購入したはずです。このLCDにはバックライトが付いていますが、付いていないものも1つ持っています。これらを制御するにはPICマイコンが必要だったのですが、ラズベリーパイなら制御できます。

秋月電子から出ているI2CキャラクタLCDであればGPIO配列に合っていて簡単に接続できますが、SC1602BSLBは複雑な配線が必要です。それでは接続してみましょう。

2.配線

SC1602BSLBの仕様に合わせて配線します。

液晶ピン番号1 → GPIOピン番号2 5V
液晶ピン番号2 → GND
液晶ピン番号3 → ボリューム抵抗(10kΩ)の真ん中 両端は5Vとアースへ
液晶ピン番号4 → GPIOピン番号7 GPIO4
液晶ピン番号5 → GND
液晶ピン番号6 → GPIOピン番号11 GPIO17
液晶ピン番号11 → GPIOピン番号13 GPIO27
液晶ピン番号12 → GPIOピン番号15 GPIO22
液晶ピン番号13 → GPIOピン番号29 GPIO5
液晶ピン番号14 → GPIOピン番号31 GPIO6

なんかややこしいですが、配線します。

3.サンプルプログラム

今回はテストなので、以下のサイトのプログラムを利用させていただきました。

RaspBerry Piで遊んでみる:http://nopnop2002.webcrow.jp/GPIO-LCD/GPIO-LCD-1.html
(暗号化されていないので、URLを載せました)

GPSの時と同じように、WiringPiを使います。GPIOの使い方が私の場合は違っているので、それぞれ変更します。仕様がいまひとつ分からないですが、以下のように変更しました。

fd_lcd = lcdInit(2,16,4,4,17,27,22,5,6,0,0,0,0);

lcdInit関数の4つめから、GPIO信号の設定を行っています。もし、違ったGPIOの番号を使った場合は、合わせて修正してください。

4.動かしてみる

配線すると、以上のようになりました。仮設定なので乱雑ですが、やっぱり配線が多すぎますね。それでは実際動かしてみましょう。

バックライトが点いていませんが、動作の方は期待通りに動きました。表示する文字内容はlcdPuts関数で簡単にセットできるので、いろいろなプログラムの表示に役立ってくれそうです。

バックライトは、ジャンパの3番を短絡させて、R9に抵抗を付ければ良いと書いてあるので対応しましたが、点きません。GPSユニットも動いているので、電力不足かもしれません。外部電力も使えますが、さらに配線が面倒になります。ここは保留です。

⇒後日、9.でテストした時に点灯していることを確認しました。バックライトが弱いので、点いていることに気が付かなかったのかもしれません。

5.SC1602BSLBを購入する

SC1602BSLBの購入は、秋月電子通商さんを利用すると良いでしょう。またSC1602は種類がとても多いので、Amazon等で手に入れることができます。kunimiyasoftアイテムセンターでも紹介しているので、良かったらみてください。

6.緯度・経度を表示してみた

GPSロガーのプログラムに、LCD表示機能を追加して緯度・経度を表示してみました。SC1602はバックライトのないタイプを使っています。なかなか良い表示ではないでしょうか。

今後、速度の表示を追加して、車載表示で便利になるようにします。これは別記事で公開しました。

7.車載準備をしてみた

液晶表示に関しては、車載での利用を考えています。そこで、実用として使うことを考慮して工作してみました。今回はあくまでも試作です。

液晶部分は、スマートフォンホルダーに挟めるようにしました。将来的には、バックライトや表示のモード切替スイッチを用意したいです。

ケーブルは100均で買ったケーブルチューブでまとめています。本体は、無理に詰め込むのはやめました。助手席に置いて運用することを考えています。また、ブレッドボードを素直に使うことにして、ケーブルの端子を差し込む方式にしました。これでも結構スッキリしました。

こんな感じでテストして行こうと思います。

8.SC1602BSLBは外部表示器として使えそう!

作る前は動きそうもないなあと思ったSC1602BSLBですが、あっさりと動作しました。このような表示技術を手に入れたので、いろいろな装置に応用できそうです。今まではPICで作るのが大変だと思っていましたが、ラズベリーパイのおかげで自分でもいろいろなものが作れそうです。

SC1602BSLBは1,000円以内で購入できる表示器なので、みなさんも使ってみてはいかがでしょうか。

9.ブレッドボードを使わずに直接接続する

今までの配線にブレッドボードを使ってきましたが、使わずに接続するバージョンを作ってみました。可変抵抗の配線を、直接LCDの基盤に接続します。こうすれば、あとはGPIOの配線だけで済みます。

こうすることで、実用的な電子工作もできるようになります。時計を作ってみようかと考えています。