流氷砕氷船ガリンコ号Ⅱ~アルキメディアンスクリューが迫力満点です


「さっぽろ周辺マップ 紋別」

流氷砕氷船として北海道遺産にまで登録されている「ガリンコ号Ⅱ」。ずっと同じ船が使われてきた印象がありますが、実は今は二代目で、初代の前には試作機もありました。しかも、始まりは流氷観光とはかけ離れたものでした。

そのガリンコ号について紹介します。

1.試作艇1号機


出典:ガリンコ号Ⅱ公式ページ

試作艇1号機は、アルキメディアンスクリューによる砕氷能力の検証のために作られた試作機です。一人しか乗れませんし、20馬力のエンジンが2つあるだけの小型艇でした。

試作艇では、砕氷能力だけでなく氷上の移動も能力の一つとして考慮されています。氷上ではドリルの回転で前に進むことができて、極寒の地で水陸両用として使うための検証実験が行われました。この試作艇をもとに、初代ガリンコ号が作られます。

2.初代ガリンコ号


出典:Wikimedia Commons

初代ガリンコ号は、最初から流氷砕氷船として作られたわけではありません。最初はアラスカの油田開発での使用を目的に、実験船として作られました。船の名前は「おほーつく」で、数々の試験が行われました。

その実験後に、ガリンコ号として改造されました。アルキメディアンスクリューは4つも付いていて、氷をスクリューで巻き込んで船の重さで割るという砕氷能力は、視覚的にも迫力があります。

しかし元が実験船のため居住性が良くなく、観光客は寒さと揺れに耐える必要があったようです。そこで、ガリンコ号Ⅱが登場することになりました。

3.ガリンコ号Ⅱ


出典:ガリンコ号Ⅱ公式ページ

ガリンコ号Ⅱは、最初から流氷観光船として作られました。重さ150トン、定員195名の船になりましたが、砕氷船としては小振りです。そこはアルキメディアンスクリューで補っており、氷を割りながら進む様は迫力満点です。

ガリンコ号Ⅱは夏の間も運行されます。その時は釣り船にも変身します。流氷の期間は短くて乗るチャンスに恵まれないことも多いですが、夏なら乗れるのはないでしょうか。

ガリンコ号Ⅱは予約制です。人数が10名以上にならないと出航できないなど制約があるので確認しましょう。

2020年は、1月10日から冬の運行が始まります。料金は、流氷ありで大人3,000円、流氷なしで大人2,500円です。

4.海洋交流館

ガリンコ号Ⅱのターミナルとして海洋交流館があります。中に売店やラーメン屋もある観光施設ですが、流氷に関する研究施設としての役割も担っています。

5.オホーツクタワー


出典:Wikimedia Commons

海洋交流館から北側に伸びる防波堤の先に、オホーツクタワーがあります。特徴は海上にあることで、タワーの基礎部分は海の下です。

地下の窓からは、海面下の海を見ることができます。流氷に海面が覆われた時は、流氷を下から見上げることになります。また、地下には水槽がいくつかあり、クリオネなどのオホーツクの生物が展示されています。


出典:フォト蔵

2階はオホーツク海に関する展示があり、3階が展望室になっています。3階からはオホーツク海が一望できますし、遠く知床を望むことができます。

オホーツクタワー公式

6.オホーツク流氷科学センター


出典:Wikimedia Commons

流氷の訪れる時期に紋別へ足を運べないという人は、オホーツク流氷科学センターに行ってみましょう。ここには、-20度の厳寒体験室があって、中に流氷が置かれています。そのため、いつ訪れても流氷を体験できますし、流氷に関する展示も多く、学びながら楽しめます。

道の駅が併設されているので、食事やおみやげの購入にも便利です。

7.アクセス

紋別は、札幌から遠い場所にあります。車で行く時は、旭川紋別自動車道を浮島インターで降りて、国道273号線を紋別に向かって進みます。冬は天候が悪い時も多いので、運転には十分注意してください。

車の運転に不安なら、都市間バスを利用すると良いでしょう。札幌から旭川を経由して紋別へ行く便があります。その他、JR石北本線で遠軽まで行ってから紋別行きのバスを使う方法もあります。

北海道以外から紋別へ行くのであれば、飛行機を使うと良いでしょう。羽田空港からオホーツク紋別空港へ便が出ています。