千歳湖 ~ 身近で遠い水芭蕉の咲く楽園

2020年10月14日

地図は「さっぽろ周辺マップ 札幌」より

千歳市で湖というと「支笏湖」が有名ですが、「千歳湖」と聞いて分かる人は少ないと思います。また、名前だけは知っているという人もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな千歳湖は、人の住む場所からそれほど離れていないにも関わらず、ひっそりと佇んでいます。

1.千歳湖の概要

千歳湖は、美々川の最上流部にある沼です。近くには千歳空港があり、「公立千歳科学技術大学」が、すぐ近くにあります。また、付近は「千歳美々ワールド」という工業団地として整備されていて、決して秘境にあるわけではないのですが、入り口が分かりずらく、谷を降りる必要もあることから、知名度が低いです。

千歳湖の生い立ちは、湧水が多い美々川の最上流部を堰き止めたことが始まりのようです。資料が少ないので確かなことが分かりませんが、昔は観光地として整備されて、ボートなども乗れたようです。しかし、今は千歳市の紹介もなく、ひっそりと佇んでいる状態です。

千歳湖には複数の沼が確認できますが、1番大きな沼は、写真のように少し大きいです。しかし、アウトレット(出口)部以外は立ち入ることができません。整備されているわけではないので、あぶない場所には立ち入らない方が良いでしょう。

千歳湖にはニジマスなどもいるようですが、釣りの対象にはなっていません。私が確認した魚は、ドジョウとヤツメウナギでした。アウトレット部から流れる川に、これらの魚が泳いでいました。

2.水芭蕉の大群生地

千歳湖の名前を耳にすることがある理由は、千歳湖のアウトレット部から先の美々川流域に水芭蕉がたくさん咲くからです。4月中旬に水芭蕉が大群落を作り、それを新聞社が春の風物詩として紹介することがあります。水芭蕉の群落は、石狩周辺では有数の規模だと思います。

ただし、木道などが整備されていないので、群落の見れる範囲は千歳湖周辺だけになります。木道がないからと言って、むやみに湿地帯に入らないでください。

水芭蕉については、姉妹サイト「Wildflower北海道」でも紹介しています。よろしければどうぞ。

3.清流「美々川」

千歳湖から少し離れた下流の美々川に掛かる橋の写真ですが、いかに周辺の湧水が多いかが分かります。頭上を飛行機が飛び交う場所に、このような自然が残っていることは貴重です。

美々川はサケが昇るだけでなく、エビなどの水産資源も豊富なようです。しかし、第二種漁業権が設定されており、規制外の釣りだとしても控えることが賢明だと思います。

4.荒らさず謙虚に千歳湖を楽しもう

千歳湖を紹介してきましたが、千歳市の紹介もないですし、千歳湖への案内板もほとんどないことから、どう扱って良いか迷っていた経緯があります。今までは、知る人ぞ知るという存在に抑える方が良いだろうと思っていました。しかし、IR(カジノを含む商業施設)を付近に作る議論があることから、周辺の自然を紹介するという意味を込めて紹介に至りました。

しかし、千歳湖周辺をむやみに荒らしてしまったら、立ち入りが禁止になるでしょう。そのため、千歳湖に行く場合は、謙虚に自然に影響のないように心掛けてください。春以外は人に会うことも少ないでしょう。ふと静かな場所に身を置きたい時に、行ってみてはいかがでしょうか。