Raspberry Pi(ラズベリーパイ)でZoomを使う

2020年5月6日

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ぐっとぴさんによる写真ACからの写真

テレワークの需要が一気に増えて、ビデオ会議システムの「Zoom」が必須アプリケーションとなりつつあります。

その「Zoom」は、WindowsやMac PC、タブレット、スマートフォンで主に使われます。そしてRaspberry Pi(ラズベリーパイ)でも使えれば、格安にビデオ会議システムを構築出来て、普及にも貢献するはずです。

しかし、Raspberry Piで「Zoom」は使用できるのでしょうか。

1.Raspberry Piで動作するZoomはない

Zoom」にはLinux版もあるのですが、ARMベースで動作する版がありません。でもブラウザベースでも動作させられるということなので、 Chromium 上で「Zoom」を使うことにします。

2.WindowsパソコンのZoomで会議を開催する

今回のテストは、Windowsパソコンで会議を開催し、Raspberry Pi側は会議に参加するという形を取ります。

Windowsパソコンでの「Zoom」インストールは簡単です。そしてモバイルパソコンであれば、カメラやマイクが最初から付いているので、すぐに準備が完了します。ヒンジでカメラの角度を微調整できるノートパソコンは、テレワークで一番使いやすいと思います。

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パソコン側の「Zoom」で会議を開催したら、下にある「参加者」をクリックします。すると右側にウインドウ枠が広がりますので「招待」をクリックします。

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ポップアップウインドウが表示されますので、下にある「URLのコピー」をクリックします。すると、招待に使うURLがクリップボードにコピーされます。このURLを参加者にメールなどで送ります。

この後は、Raspberry Pi側の作業になります。

3.Raspberry PiでのZoom設定

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Raspberry Piでは、Chromium上で「Zoom」を操作するので、起動します。そして、主催者から送られたURLをChromiumのURL欄に入力します。

すると「xdg-openを開きますか」のポップアップウインドウが開きます。ここで「xdg-openを開く」をクリックすると新しくChromiumのウインドウが開きますが、何も表示されません。

本来なら「Zoom」の画面が表示されるのでしょうが、Raspberry Piではうまく行きません。

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そこで指示に従って「ここをクリック」を押します。やはり何も表示しないChromiumのウインドウが表示されるので、次の指示である「ブラウザから参加」をクリックします。

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ここでようやく「Zoom」の参加画面が表示されます。

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参加するときの自分の名前と、セキュリティチェックを入れて「参加」ボタンをクリックします。

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主催者が参加を承認するまでは、上の画面が表示されます。気長に待ちましょう。(Windowsパソコン側の「Zoom」で、承認します)

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会議に参加できました。例ではノートパソコンとRaspberry Piのカメラ両方とも窓を写しています。本来ならお互いの顔を表示するところです。

これでRaspberry Piも「Zoom」が使えます。ただ、今回のテストでは音声のテストはしていません。私がUSBのマイクを持っていないこともあってテストしていないです。

またノートパソコンとRaspberry Piは、ローカルなネットワーク上で動かしました。もしかすると不具合があるかもしれません。というのは、ネットでRaspberry Piの「Zoom」使用例を検索すると、OSをUbuntuにしたり面倒なことをやっている例が見受けられるからです。

何かありましたら連絡いただけるとさいわいです。

4.Raspberry Piを使って安価にテレビ会議システムを構築しよう

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fujiwaraさんによる写真ACからの写真

今回は「Zoom」を使いましたが、「Skype」の場合もRaspberry Pi用のアプリケーションがないため、簡単にはいかないようです。どちらもRaspbian用のアプリケーションが揃っていると便利なのですが。

でも、Raspberry Piで「Zoom」ができれば、安価にビデオ会議システムが構築できます。ディスプレイをテレビにすれば、大画面で会議が出来て捗るでしょう。

Webカメラが品薄で手に入れにくいですが、ぜひチャレンジしてみてください。

姉妹サイト「kunimiyasoftアイテムセンター」で、Webカメラを紹介しています。