黒部峡谷鉄道 黒部ルート ~ 一般客が乗れるようになるかも!

2022年1月21日

黒部峡谷鉄道

黒部峡谷鉄道は、春の新緑と秋の紅葉が美しい黒部峡谷を遡るトロッコ電車です。もともとは黒部川沿いの発電設備保守に使うための鉄道で、普通の電車とはかけ離れたスリリングな電車旅になります。

そんな、宇奈月温泉から欅平を結ぶ黒部峡谷鉄道ですが、実は先があります。なんと、欅平から先の黒四地下発電所まで、トロッコ電車があります。さらに、ケーブルカーやバスなどを使って黒部ダムまで、保守路線は続きます。これらルートは「黒部ルート」と呼ばれています。

黒部ルートは一般には解放されていませんが(見学会で参加できる場合がある)、観光用に開放する協議が行われています。

前述のとおり、欅平から黒部ダムまでは様々な乗り継ぎがあります。それらを順を追って、地図アプリケーション「日本周遊マップ」を使って説明しましょう。(ver 2.69より対応します)

※Wikimedia Commonsからの画像は、クリエイティブ・コモンズ ライセンスに準じています。

欅平駅
出典:Wikimedia Commons 欅平駅

1.欅平から竪坑まで

欅平から竪坑まで

黒部ルートの最初は、欅平からの鉄道の延長になります。欅平から終点の竪坑まで、黒部登山鉄道の車両で進みます。竪坑まではスイッチバックで標高差を埋めます。

距離は、わずか500mほどです。竪坑はエレベーターで200mの標高を稼ぎます。

竪坑
出典: Wikimedia Commons 竪坑のエレベーター

2.竪坑上から黒四地下発電所まで

竪坑から黒四地下発電所まで

竪坑上からは、再びトロッコ電車で黒四地下発電所まで進みます。使うトロッコ電車は、竪坑まで使っていた電車とは違い、バッテリーを搭載した小じんまりした電車です。そして、狭いトンネル内を進むので、閉所恐怖症の人にはきついと思います。(私がそう)

トロッコ電車
出典:Flicker

また、トンネル内が非常に高温になる部分があり、耐熱仕様のトロッコ電車になっています。それが、閉鎖空間をより強くしています。

トロッコ電車
出典: Wikimedia Commons

途中には、停車場が用意されています。今回、この記事を書くきっかけは、阿曽原温泉に行きたいという気持ちからです。昔から憧れていた温泉です。

阿曽原温泉へは、水平歩道を歩いて行かなければなりません。深い谷の斜面をくり貫いて作った水平歩道は、谷底まで数百メートルという断崖絶壁になる部分があります。

阿曽原温泉
出典: Wikimedia Commons 阿曽原温泉小屋とキャンプ場

実際、滑落して命を落とす方もいる、危険な道です。昔ならともかく、今の私では歩けない歩道です。

仙人谷停車場

しかし、黒部ルートが解放されて仙人谷停車場で下車できたら、阿曽原温泉は近くです。

仙人谷ダム
出典: Wikimedia Commons 仙人谷ダム

恐らく、黒部ルートが解放されても仙人谷停車場で下車できない可能性が大ですが、仙人谷停車場で下車できると、黒部川沿いの秘境へのアクセスが非常に便利になります。(後ほど説明)

黒四地下発電所は、名前のとおり地下にあり、送電線が斜面から外へ出てくる異様な景色が印象的です。

黒四地下発電所
出典: Wikimedia Commons

3.黒四地下発電所からインクライン

インクライン

黒四地下発電所と黒部ダムとは標高差があるので、インクラインという場所で標高差を縮めます。その手段はケーブルカーですが、現状はレトロなもので、乗るには少し不安を覚えます。

もし黒部ルートを解放するにしても、設備の近代化は避けられないでしょう。

4.インクライン上部から黒部ダムまで

バス区間

インクライン上部からは、小型バスを使ってトンネルを進むので、ぐっと普通になります。これなら安心です。外へ出る口も、いくつか用意されているようです。

黒部ダム

黒部ダムまでバスに乗って終点です。

5.もし、仙人谷停車場で下車できたら

仙人谷停車場は、トロッコ電車が地上に出る唯一の停車場です。地上と言っても橋の上ですが、関西電力職員宿舎の最寄り駅として人の乗り降りが可能です。

もし、仙人谷停車場で降りることができたら、水平歩道と日電歩道に接続できます。つまり、危険な箇所を通らずに、仙人ダムまで到着できるのです。

仙人池から剣岳
仙人池から剣岳

ここから黒部峡谷の核心部、S字峡や十字峡へ行けますし、仙人温泉、仙人池、池の平へ向かう登山道へも、すぐ入れます。今までハードルの高かったこれらの場所が身近になるのです。

恐らく、黒部ルートは黒部ダムまで下車できない規則になると思いますが、少しだけ期待を持ちたいです。

6.黒部ルートに期待!

黒部ルート
出典: Wikimedia Commons

このように、黒部ルートは魅力満載です。個人的にも、黒部ルートを使い、黒部峡谷の一角を見てみたい気持ちが大きいです。

しかし、安全面を考えると、ハードルが高そうです。今の黒部峡谷鉄道でさえ自己責任で乗るのに、それよりずっと危険な黒部ルートは、どうなるか分かりません。

期待半分で待つのが良さそうです。進展があったら、記事を追加したいと思います。