Raspberry Pi OS 64bitをインストールしてみた

2023年6月27日

Raspberry Pi 4 Model B 4GB(以降、Raspberry Pi)を使ってしばらく経ちますが、もう少し処理が早かったら実用的なのに、と思う場面が良くあります。そこで、今まで32bit版だったOS64bit版に変更してみることにしました。

しかしながら、処理速度が上がるのなら良いですが、アプリケーションが動作しなくなるのでしたら問題です。今回は、Chromiumブラウザの動作と、アプリケーション動作確認までを行ってみます。

1.micro SDカードの用意

最近はSDカードが安いので、64GBの容量を持つmicro SDカードを用意しました。

2.Raspberry Pi ImagerでOSのインストール

Raspberry Pi Imagerを起動します。「OSを選ぶ」を選択します。

最初のリスト一覧にRaspberry Pi OS 64Bitはありません(投稿時点)。「Raspberry Pi OS (other)」を選択します。

Raspberry Pi OS (64-bit)」を選択します。

ストレージに、SDカードをセットしたSDカードリーダを指定します。その後で「書き込む」を選択します。

SDカードの中身がクリアされることへの確認画面が出てきます。間違って他の外部ストレージを消してしまわないように注意してください。念のため、他の外部ストレージは外しておく方が無難です。

SDカードRaspberry Pi OSが書き込まれます。時間が少しかかりますので、違う作業をしましょう。

3.環境設定

まずは、Raspberry Piネットワーク接続せずに起動させます。マウスキーボードを接続して、HDMIケーブルディスプレイと接続します。そして、OSの入ったSDカードRaspberry Piにセットします。

Raspberry Piの電源を入れます。起動中にユーザ名パスワード言語ネットワーク環境などの設定ウイザードが出てきますが、ユーザ名パスワード言語以外は後で設定する方が良いでしょう。ユーザ名パスワードは、昔のようにデフォルトにするのではなく、ユニークになるようにしましょう。

Raspberry Pi の設定画面

再起動してデスクトップ画面が表示されたら、メニューの「設定」「Raspberry Piの設定」を選択してRaspberry Piの環境設定を行います。

最初に「システム」タブの設定ですが、「自動ログイン」はセキュリティ的に問題なので、OFFにしましょう。その他は、とりあえずそのままにします。

次に「インターフェイス」タブを選択します。ここで、SSHVNCを有効にする他、SPII2Cシリアルポートプログラムで良く使うインタフェイスなので有効にします。設定が終わったら、「OK」を選択して終了します。

Wi-Fiの設定

※最初のアイコンは未接続が表示されます。

次回からVNC接続でRaspberry Piをリモート操作するために、Wi-Fiの設定を行います。Wi-Fiアイコンにカーソルを合わせてクリックします。すると、Wi-Fiの一覧が表示されます。接続したいWi-Fiを選択します。

選択したWi-Fiパスワード入力が求められます。パスワードを入力すると、アイコンがWi-Fiマークに変わってインターネット接続が有効になります。

次回からのVNC接続に必要なIPアドレスは、Wi-Fiアイコンマウスカーソルを合わせると表示されます。ただし、IPアドレスは変わることもありますから、以下の記事の対応をしてみてください。

4.開発環境の設定

Raspberry Pi上での開発環境を作成します。

wiringPiのインストール

C言語を使うために、wiringPiライブラリをインストールします。インストールは、以下の記事で紹介しています。

私の環境では、問題なくインストールできました。

Qt Creatorのインストール

フォームアプリケーションを作成するために、Qt Creatorインストールします。インストールは、以下の記事で紹介しています。

ところが、Qtインストールエラーが出ます。どうも、Raspberry Pi OS 64bit版のインストールに対応していないようです。32bit版の方はインストールできます。また、Qt Creator自体はインストールできます。

Qt の基本部分がインストールできていないと思うので代替えでいろいろやっているのですが、バージョンや組み合わせが悪いみたいで、うまくいっていません。ChatGPTはそれらしい解決方法を示してくれますが、どこか抜けていて解決方法になりません。ここは、今後の課題とします。

5.Chromiumブラウザの動作

OS起動後にChromiumブラウザを起動してみると、64bit版7~8秒で起動するのに対して、32bit版10秒程度かかりました。しかしながら、32bit版は長年運用しているため、動作が遅くなっている可能性もあります。

確かに、64bit版の方がきびきびとした動作になっているように感じます(※)。また、ターミナルを起動したり、設定画面などを動作させてみても、64bit版の方が早く感じます。ベンチマークに関しては幾つも報告があるので、そちらを参照してください。

※64bit版でのChromiumにおける文字の入力やマウスの反応が遅い現象が発生しています。調査中です。

6.アプリケーションの動作

フォームアプリケーションについては、解決次第、追加します。

ターミナルアプリケーション

OLEDディスプレイ表示プログラムビルドしてみました。問題なくビルドが通り、動作しました。

7.まとめ

Raspberry Pi OS 64bit版は、2022年2月のリリースですから、既に多くの場所で利用されています。今回も大半の動作に問題がありませんでしたが、Qt インストールができないという現象がありました。

また、SDカードリーダが認識しない問題も発生しました。32bit版では認識しますが、頻繁にクラッシュして再フォーマットしているので、Raspberry Piには合わないSDカードリーダーなのでしょう。

このように問題も起きましたが、Webブラウザを使うならレスポンスの良いRaspberry Pi OS 64bitを使うのもありだと思います。それ以外の用途では、64bit版でなくてもそう変わらないかなといった感じです。普段作るRaspberry Pi用のプログラムは、さほどCPUパワーを要求しませんし。

Raspberry Pi 5 も出てきて欲しいですね。