Raspberry Pi Zeroで使うスペーサーを3Dプリンターで作成する

Raspberry Pi などのワンボードコンピューターやユニバーサル基板で電子工作する時、基板を支えるスペーサーを使うことが多いです。しかしながら、このスペーサー、種類が今一つ少ないのと、小さな部品であるにも関わらず値段が高かったりします。そのため、いつもコストパフォーマンスが悪いと感じていました。
そこで、購入した3Dプリンターでスペーサーを作成します。まずは、Raspberry Pi Zero用を作成することにしました。
1.Raspberry Pi Zero の基板にあるホールの直径を確認する

基板に用意されているホールの直径って、製品によって異なることが多いです。Raspberry Pi Zero では、直径2.5mmのネジが適しているようです。この2.5mmのネジ穴を持つスペーサーを作成します。
2.ネジ穴の最適値を探す
ネジ穴のサイズが2.5mmは分かりましたが、実際に3Dプリントすると大きさが微妙に異なります。今回、ネジは既製品を使います。というのも、直径2.5mmのネジを3Dプリンターで作成すると、サイズが小さすぎるのか微妙な結果になりました。そのため、まだ3Dプリンターを始めたばかりなので、ネジは既製品を使います。
そして、ネジ穴の方でサイズを合わせます。それには、いくつかサンプルを作って、どのサンプルがネジ穴として最適かをテストします。

このようにFreeCADでネジ穴を5つ作成し、それぞれネジ穴を0.1mmずつ大きくします。そして、実際にネジを挿入してみて、最適なネジ穴を探します。
これらの作成方法は、以下のYouTuberさんの動画が参考になります。
それでは、3D CADデータを3Dプリントしてみます。

この程度の造形であれば、20分以内で終了します。テスト用の造形物ができたので、実際にネジを入れてみます。やってみると、0.3mm/0.4mmネジ穴を大きくしたものが適しているようです。余裕をもって0.4mmを最適値としました。
3.スペーサーを作成する

ねじ穴のサイズが分かったので、スペーサーを実際に作成します。スペーサーの直径は8mmで、長さを10mmとします。そして、スペーサーの両側にM2.5のネジを取り付けられるようにします。

ちょっとだけ、面取りして完成。数分で完成しちゃいます。

できた図形をエクスポートします。今回はSTL形式で保存しました。それをBambu Studioにドラッグ&ドロップします。Bambu Studioに問題なく取り込まれました。後はスライスして造形開始すれば、スペーサーが作成されます。
このような小さい造形でも、完成に20分弱掛かります。3Dプリントって時間が掛かりますね。
4.Raspberry Pi Zeroに装着してみる

実際に、Raspberry Pi Zeroに装着してみました。

ほぼ想定どおりのスペーサーを作ることができました。3Dプリンターって便利ですね。
5.電子工作に3Dプリンターは必須

これまで作成してきた電子工作は市販のケースに組み込んできましたが、大きすぎたり、操作しずらかったりで思うようなパッケージを作成できませんでした。でも今後は3Dプリンターを使用することで、市販の製品のクオリティーに近づけていきたいと思います。3Dプリンターは、電子工作には必須と言えるでしょう。

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